━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆◇◆ 記憶力の衰えを感じたら・・・ ◆◇◆ 861号
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(有)テンプルビューティフルの光田菜央子です。
2週間ほど前のメルマガでは、依存症についてのTED Talkをご紹介しました。
今日は、わたし達の食生活と記憶力、認知力の維持には因果関係がある、という内容の
TED Talkから抜粋してご紹介します。
お話は、ジョージ・ワシントン大学のニール・バーナード博士です。
~以下、番組から~
ニール・バーナード博士は2012年、父親を亡くしました。最晩年の父親は子供の顔が
分からず、身の周りのことも出来なくなるなどの認知に問題を抱えていました。
アルツハイマー病の患者の脳をみてみると、健康な人の脳には見られないミートボール
状のものが出来ているそうです。アメリカの場合、80代半ばまでに約半数の人の脳に、
このミートボール状のものが出来ています。
医学界では、これは加齢と遺伝だから仕方がない、ということのようです。
実際、片親からアルツハイマーの遺伝子を引き継ぐと発症リスクは3倍となり、両親
から引き継ぐと、発症リスクは10~15倍にもなります。
シカゴで市民の何百名分もの食事を調査しました。
すると、記憶障害が出る人と出ない人の特徴が分かりました。
ニール博士が子供の頃、母親は、ベーコンを焼いたときに出る脂を集めて、その脂で
他の料理をしていました。ところが、ベーコンの脂は飽和脂肪酸が多く含まれ、今では
身体に悪いオイルとしても有名です。
飽和脂肪酸は、チーズや牛乳などの乳製品、肉などに主に含まれています。
シカゴの市民の調査では、飽和脂肪酸を1日13グラムしか摂らない人、その倍も食べる人
がいました。すると、1日25グラム以上食べている人のアルツハイマー病の発症リスクは
食べない人の2~3倍にもなっていました。
*飽和脂肪酸の含有量
肉以外で飽和脂肪酸の多い主な食品(100gあたり)
・カップラーメン8.72g、・あんこうの肝8.23g、・鶏皮16.30g、
・生クリーム27.62g、・無塩バター52.43g
動物性脂肪だけではなく、ドーナツや菓子パンに含まれているトランス脂肪酸(マーガ
リンやショートニング、揚げ物、スナック菓子にも多い)にも同じことが言えます。
飽和脂肪やトランス脂肪は、脳にも悪影響を与えています。
軽度認知障害という日常生活は普通に送れるものの、少しずつ、人やモノの名前が思い
出せなくなるなど進行があります。
フィンランドで、1341名、50歳の人の食生活を調査し、21年間にわたり、どういう人
が軽度認知障害を発症するかリサーチをしました。
すると、シカゴと同じように摂取している脂肪との因果関係が見られたそうです。
アルツハイマーの発症遺伝子を持つ人だけを対象にした食事調査もしました。
こちらも、やはり同じような結果になりました。飽和脂肪やトランス脂肪を多く食べて
いるグループは、そうでないグループの倍以上も発症リスクがあったのです
(*表をみると4倍くらいの差があります)。
しかし、グッドニュースもあります。
たとえアルツハイマーの遺伝子を持っていようと、飽和脂肪やトランス脂肪が少ない
食生活を続けていれば、発症リスクは80%低くなるのです。
遺伝子だけでは運命は決定されません。
認知障害のリスクは脂肪だけではなく、「活性酸素」でも高くなります。活性酸素が
脳に入ると、火花のような役割をします。その発生源の1つが、取り過ぎた鉄分や銅
(体内で酸化した)です。
活性酸素の除去にビタミンEをニール博士は推奨しています。
ビタミンEが抗酸化物質として働くからです。実際、1日8ミリグラムのビタミンEを
摂っている人は、アルツハイマーの発症リスクが、摂っていない人の半分になります。
「なら、ビタミンEのサプリを飲もう!」となりますが、そう簡単にはいきません。
自然界には8種類のビタミンEがあり、サプリで1種類のビタミンEをだけを摂り続けて
いると、他の7種類のビタミンEの吸収を妨げることになるのです。
なので、食品から自然なバランスのビタミンEを摂取するほうがよいのです。
・アーモンドやオリーブオイルはビタミンEを多く含んでいます。
別のリサーチがあります。
シンシナティ大学では、果物や野菜の色に注目し、すでに認知障害があった平均78歳
のグループで実験をしました。
彼らに1日500ミリリットルのブドウジュースを毎日3ヶ月間飲んでもらうと、記憶や
思い出す能力が改善していました。
果物や野菜の「色」に含まれているフィトケミカルは、ビタミンEのような強力な抗酸
化物質になります。
最後に・・・
イリノイ大学でのリサーチもあります。
120人の方に週に3回、早足で散歩をしてもらいました。
1年後、記憶を司る海馬をスキャンしたところ、加齢による海馬の縮小が止まり、少し
ずつ海馬が大きくなっていたそうです。
1回10分の早足散歩からスタートして、40分の早足散歩を週に3回することをニール医師
は勧めています。
~以上、TED Talk から抜粋 ~
ニール博士の話を聞いていると、これはまるでケイシーリーディングを補完するような
内容じゃないかと思いました。
当時は単なる情報でしかなかったものが、その後のリサーチで「やはり!なるほど!」と
ケイシーリーディングの正しさが実証されてきています。
まず、ケイシーは豚肉や牛肉、特に肉の脂を摂らないようにと何度も言っていますね。
肉を食べるときには鶏肉や羊を。
豚肉を食べたいときには、ベーコンをカリカリに焼いて、脂抜きをしたものを食べる
ようケイシーは勧めています。
「動物性の脂を摂らない」ことの健康のメリットは計り知れないです。
ケイシーは生アーモンドをよく勧めています。生アーモンドはビタミンEを豊富に含んで
いるナッツです。全粒のシリアル(砂糖の入っていない)や小麦胚芽油もリーディング
にはよく登場しますが、こちらも優れたビタミンEの供給源となります。
豊富な緑黄食野菜は、ケイシー式の食事では主食みたいなものですし、散歩もケイシー
の勧める運動です。
また、アルミニウムとアルツハイマーの因果関係をケイシーはリーディングで残して
います。なので、塩分や油分、酸の多い食材をアルミ箔やアルミ鍋などで料理する
回数も減らしたり、アルミの入っている胃腸薬を避けることも大切です。
264号:キッチンからアルミニウムを撤去!
日本人はアメリカ人と違って、日常的に巨大なステーキやケーキを食べる、といったこと
は、ほとんどないと思いますが、物忘れが気になり始めたら(気になる前に)・・・。
*豚肉は食べない
*動物性の脂をできるだけ減らす
*加熱した油を使う料理、揚げ物は出来るだけ減らす
*マーガリン、ショートニングが使われているお菓子、パンは出来るだけ食べない
*色のついた野菜や果物をたくさん食べる
*生アーモンドなどのナッツを時々食べる
*アルミ箔やアルミ鍋は出来るだけ使用しない
*よく歩く
こんな小さなことを1つずつ日々積み重ねていきます。
特に、色のついた果物や野菜の威力は計り知れないですね。
なお、
マーガリンは買わないようにしている、という人も多いと思いますが、サクサクとした
クッキーやビスケット、パイ菓子には、ほぼ、マーガリンやショートニングが使われて
います。
私は旅行も多いですが、スタッフに何かお土産を・・・と思って駅のキオスクに行っても、
裏の原材料を読むと買う物が全然ない(笑)。砂糖と小麦は仕方がないにしても、
マーガリン、ショートニングの他に、私は、果糖ブドウ糖液糖も避けているので、
そうなると、手ぶらでお店を出ることが圧倒的・・・。
ということで、今回の夏休みのお土産もありません~(笑)
クリアな精神とクリアな脳のまま、歳を重ねていきたいですね。
★生アーモンド(ビタミンEの摂取に)
★水素風呂のレンタル(体内の活性酸素の除去に)
それではまた!
(有)テンプルビューティフル メルマガ861号 2021年8月20日配信