━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆◇◆ 霊的な道、霊的な理想 ◆◇◆288号
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(有)テンプルビューティフルの光田菜央子です。
ひさびさの5連休。私は読書三昧の日々でした。
昨日12時間ぶっ続けで読み続けてしまったのは「ケープ・ベアの一族(上・下)」
主人公は、ネアンデルタール人とクロマニヨン人の一族。
21世紀の東京でネアンデルタール人のおとぎ話なんて・・と最初は思っていたもの
の、これが読み出したら止まらない。一気に上下を読み切ってしまいました。
長く続くシリーズものなのと、本がメチャ分厚いので、次の2冊を買おうか買うま
いか思案中。次の長い休みは9月か~とカレンダーとにらめっこです。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
さて、
今回のメルマガは、エドガー・ケイシーのエピソードから・・・。
ご存じのとおり、エドガー・ケイシーに対して依頼されたリーディングの多くが
自分や家族の病気についてのものでした。
ごく初期に取られた精神遅滞の女の子エイミーへのリーディングもそうでしたが、
ケイシーは、たった1回のリーディングでアドバイスを与え、それで終わりとする
のではなく、その依頼者が正しく治療を行えているか、治療効果は出ているか、出て
ないとするなら何が間違っているのかを正すために、何度も確認のためのチェック
リーディングを行うことがありました。
中には、ケイシーのアドバイスを全く実行することなく何度も同じ質問をして、
ケイシーに
「その話は前回もした」とか「同じことを何度言わせるつもりか」「アドバイスを
実践するまで、どれくらい時間がかかるのだ」とリーディングで叱られた人が何人
もいます・・・!
*エイミーの話は有名ですが、ご存じ無い方はこちらのサンプル動画をどうぞ。
そんな病気治療に関するリーディングを何度も取るうちに、ケイシーはリーディング
を正しく実践できる病院を建設したいと思うようになります。そして、その建設費用
を捻出するために、ケイシーは家族と離れ、仲間とともにテキサスに土地を借り、
石油採掘を始めます。
1921年から1922年頃のお話です。
もちろん石油が採掘される場所については何度もリーディングが取られ、精密な指示
とともに採掘場所は限定されていました。リーディングによると、石油を掘り当てた
なら、最初の8日間で4万バレルもの石油が出てくるはずでした。
しかしながら、リーディングで指示された場所を掘れば100%の確率で石油油田に
当たると誰もが信じていたにも関わらず、石油が出ることはありませんでした。
ケイシー病院建設のために始まったこの事業はみごとに失敗に終わってしまったの
です。石油採掘中、トラブルや事故が続出し、事故が起きるたびに作業はストップ
しました。
作業はどんどん遅れ、お金だけが出ていく・・・。
そして、とうとう、石油に当たる前に資金が底をついてしまったのです。
いえ、たとえ資金が追加されたとしても、ケイシーのために石油が出ることはなかっ
たのかもしれません。なぜなら、何度も取られたリーディングで、ケイシーのグルー
プはこう警告されていましたから・・・。
「さて、我々がすでに与えたように、ここに関与している人々が目的において、
また理想において1つにならない限り、そしてこの事業によって獲得されるであろう
収益金がすでに述べられた意図のために、つまり全ての人々の福利のために、人々を
援助する目的で使用することに同意されない限り、我々はそこに挫折があるのを見
る・・・」
つまり、この石油採掘事業に関わる全ての人が、石油が出たなら、そのお金をどう
使うか、みんなで同じ理想をもたない限り、石油を掘り当てることはできないと。
同様の警告が何度もリーディングで述べられたにもかかわらず、人々はこの内容を
軽く思っていました。どんな意図があろうと、動機を持っていようと、正しい場所
を掘っている限り、石油は出るハズなのだからと・・・。
おそらく何人かの労働者は、ひそかに心の中で「石油が出れば大金が稼げるのだか
ら、ちょっとくらいそれを自分の欲のために使っても罰は当たらないだろう。その
残りでも十分病院は建つだろう」と思っていたのかもしれません。ケイシー自身も
労働者たちに霊的な理想とは何かを声高に言えなかったのかもしれません。
残念ながら、この石油事業に関わった人たちは、リーディングで何度も「共通の理想
を持ちなさい」と言われ続けながら、それを最後まで持つことはできませんでした。
神が求めた「共通の理想」とは、普段、私たちが「宝くじに当たったら全額**に
寄付するよ」と気軽に言い合う程度のものではなく、そこに関わる全員が、神の
意志、あるいは目的に、真摯に、そして深い魂のレベルから沿うことを要求する
非常に霊的に高いものだったのです。
石油を掘り当てられないまま、テキサスの石油採掘のために借りていた土地の賃貸借
契約は切れ、ケイシーたちはテキサスを去っていきました。
リーディングが指示したとおりの場所に、石油は確かに存在しました。
その後、その土地の油田採掘を開始した会社は、ケイシーが述べたまさにその場所
から石油を掘り当てることができ、社長は億万長者となったのですから・・・
(そして今も石油は出続けているそうです)。
皮肉なことに、神は彼らに石油採掘のために「共通の理想を持つ」を要求することは
ありませんでした。
ただ単に、ケイシーのグループには石油が出なかった、だけなのです。
10年ほど前に、デイビッド・マクミラン先生をバージニアビーチから招いたとき、
デイビッドは、ご自身がたどってきた「霊的な道」について語りながら、ヨハネの
黙示録の10章を使ってこう私に言いました。
霊的な道は「口に甘くて胃(腹)に苦い」と。
つまり、スピリチュアルな人生を歩み始めた最初は、甘く夢のような出来事がたく
さんあるよ(口には甘い)。でも、深く真剣に進めば進むほどだんだん、神から
求められるハードルも高く厳しくなる(胃には苦い)。
でもそれが本当の霊的な道なんだよ、と。
私はここ最近、このケイシーのテキサスのエピソードとデイビッドの言葉を、何度も
思い返しています。
※デイビッド・マクミランの講演録はこちらです。とってもいい内容ですよ!
廻りを見渡せば自分よりもっと運のいい人、もっと何もかもうまくいっているように
見える人がいるかもしれません。でも、いま自分がすべきなのは、誰かと自分の
人生を比べるのではなく、自分が神様と約束をした道を、最善を尽くして1歩1歩
確かに進むことしかないように思います。
苦しいように見えるのは、もしかしたら、石油採掘時、神がケイシーたちに求めた
ように、高い霊的理想を求められているのかもしれないのですから・・・。
エドガー・ケイシーが述べた霊的理想についてはこちらのDVDをご覧下さい。
(有)テンプルビューティフル メルマガ282号 2009年5月8日配信