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0634:修験行者と祈り

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     ◆◇◆    修験行者と祈り    ◆◇◆ 634号
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(有)テンプルビューティフルの光田菜央子です。

今日、また新たなインタビューをアップしました。
春のお彼岸に間に合わせたかったので、ギリギリセーフです!

お話しをお聞かせ下さっているのは、奈良、大峰山の麓、蛇の倉七尾山で修験の修行
をされた山口弘美さん。マッサージセラピストをしながら、同時に行者でもある女性
です。

これは、昨年秋、祈りと先祖供養をテーマに開催した『お話し会』の中でお話しされ
たものに、あらたに行ったインタビューを加え、構成しなおしたものです。

私はここ数年、大祭などの時に、奈良の蛇の倉に行かせていただいていたんですが、
昨年夏からは、山口さんが行かれるタイミングと私のスケジュールが合えば、大祭
以外の日でも蛇の倉に行くようにしています。

奈良まで車で約9時間! しかも1泊3日(あとは車中泊)になることも多いハード
な旅なので肉体的には大変ですが、毎回面白いです。


これまで私はどちらかというと、キリスト教でいえば『グレゴリオ聖歌』のような
荘厳な雰囲気から、神道でいえば早朝の神社の清らかでおごそかな空気感、あるい
は、坐禅や瞑想のような静けさから神を感じようていたので、錫杖(しゃくじょう)
をガシャガシャ鳴らして祈る行者の世界には最初ビックリでした。

遅ればせながら、いま、ようやく日本の民俗学の本を読んだり、日本の古くからの
宗教観に関する本読んだりして日本を学び始めているところです。

日本人は宗教がないとよく言われますよね。でも、実はそうではなく、変な表現です
が、日本は神的な海に浸っている国。あまりに神様が身近にいすぎて、あえてそれを
「宗教」としてないだけじゃないかなぁと感じています。


かなり長いインタビューですが、その中から、「修験」や「祈り」についてお聞き
した部分を抜き書きして、ご紹介します。

ぜひお読み下さい。


~インタビュー引用ここから~

光田:山口さんが修行に入られている蛇の倉七尾山の「修験」の世界について、そし
て一般には知りえない行者さんの修行や生活などについて、色々とお話を伺いたいと
思います。まず、修験道というのはどういう信仰なんでしょうか?

山口:一般には、日本古来の古神道を包括する山岳信仰に、密教や道教、儒教などが
結びついた神仏習合の信仰の道であるといわれています。ですから、ある固有の宗教
のみを信じるように勧めるものではなく、どんな宗教や宗派であっても受け入れると
いう懐の深い世界観を持っています。

光田:蛇の倉で修行をされる行者さんというのは、どういう方々なんでしょうか?

山口:あくまで私が蛇の倉七尾山で知ったことをもとにお話ししますと、「行動を
通して自分の魂を成長させようとする人たち」だと言えるでしょうか。祈り行や水行
だけではなく、食事の支度や土方作業など、ありとあらゆることを「行」にしていま
す。

苦労をすると知りながらも自分に負荷をかけ、肉体の筋肉を鍛えるように、魂の筋肉
を鍛えるわけです。山に行あり、川に行あり、海に行あり。自然や宇宙と一体となり
自分が生かされている魂を躍動させ、自分の本命、本分を全うしようとする。それが
行者です。

また、一般の方々が何かの仕事をしているように、行者は神仏への祈りを仕事にして
いるといういわば祈りのプロでもあります。祈りは神様にとって食事のようなもの。
行者一人一人の祈りを集めて神に捧げ、聖地に鎮座していただくわけです。とくに
パワーも個性も強い神様の場合、おとなしく神社やお寺に鎮座していただくためには
相当に力を持った行者の祈りが必要なんです。蛇の倉の行者さんは、どこかで大きな
災害が起きた際にはその慰霊供養をしていますし、世界平和や国家安泰、英霊諸霊
供養のための祈りは毎日行っていますね。


光田:行者さんたちは1日をどのように過ごされているんですか?

山口:朝は全員で本堂の掃除をしてからお祈りをします。基本的に夏は朝6時から、
冬は7時から拝神を行いますが、行者の宿舎では夏は朝5時20分から、冬は朝6時20
分から拝神と先祖供養の祈りを始めます。ただし行者自身の「祈り行」は、全員での
拝神の時間が始まる前に行うため、皆がそれぞれの時間に起きて祈ることになります。

当番制ですが、皆の朝食を作る係や、本堂のほか山頂の奥の院にいらっしゃる神様に
朝3時半からお給仕をする係の行者は、もっと早くから起きて活動しているんです
よ。朝食が終わったら、男性は建物を建てたり修繕したり、山の手入れをしたりと
主に肉体労働を。いっぽう女性は宿舎の掃除、洗濯、食事作りなどを担当し、それ
ぞれに分担して行っていますね。そうして皆が各自、仕事を通して魂を磨いていま
す。この行者修行をしている最中には、行場と行者の双方で金銭を授受することは
ありません。行者はお行をさせていただいているぶん、お山への奉仕活動をさせて
いただく。そうしてただ「行」に専念するのです。特別な期間には、昼夜を問わずに
「祈り行」をしたり、護摩や加持祈祷の研修を行ったりすることもあります。


光田:山口さんが修行に入られている時には、どんな生活をされていたんですか?
またどんな行をなさっていたんでしょう。

山口:主に今お伝えしたような生活をしながら、祈りの方法や呪文、法印の使い方
などを学んでいました。私個人の行としては病人の介護を自分に課していましたね。
すべての用事が終わる夜10時に加持を行った後に就寝。夜中1時に起きてまた加持を
行い、3時半から、朝の拝神が始まるまでの間に般若心経300巻をあげていました。
こうした個人で行う行の内容や期間などは自分で決めています。




光田:各地にいらっしゃる行者さんたちは、横のネットワークを持っていますか。
お互いに山を行き来して情報交換をすることもあるんでしょうか?

山口:それこそ昔の人は野生の勘も霊感も優れていたので、『何月何日にここで
会おう』とか、『この日時に護摩を焚いてほしい』とか、すべて霊感によって通信を
していたそうです。それで蛇の倉が開かれたときには、誰も知らない山中の僻地に
あるにも関わらず、どこからともなく霊力の高い霊感者が集まってきたといわれて
います。今でも力のある行者同士は、実際に会ったり電話をしたりしなくても、霊感
でコミュニケートしていますよ。(略)


光田:そもそも「祈り」はなぜ必要なんでしょうか?

山口:私が山で教わったのは、「祈り」は万物万象の霊長であり、自然界の調整役を
受け持っている人間の大切な役目であるということ。地球のみならず、宇宙の環境を
整えるためにも重要であるということです。というのも、人間の体に沢山含まれて
いる水分が祈りの言霊の響き=波動によって良い状態に整えられ、それによって周囲
にもその波動が伝わっていきますから。まず一人が祈り、やがて100人、1000人……
と連鎖していくと、その方々のいる場所は空気が綺麗になっていくんですね。そして
木々や水、大気、土など全てが影響を及ぼし合って、みんな綺麗になっていくんです
よ。

昔は女性の33歳の厄年、男性41歳の厄年までに35万巻のお祈りをするというのが、
万物霊長の役割であり約束事だったそうです。人間は『いただきます』と言って食事
をいただきますが、それはいろいろな生き物の命をいただいているということ。その
命に対する感謝とともに、万物万象の育みとなる祈りを捧げて、自然にお返しをして
いくんですね。



光田:行者さんの場合には、祈りの意味合いが一般とは少し違うような気がします。
以前、山口さんが『行者は1万巻、2万巻の祈りを自分に溜めて、それを法力に変え
て人を癒したり霊を祓ったりする』と仰っていましたよね。祈りを人のために使うと
はどういうことですか?

山口:行者は法印を切り、呪文を唱えることで様々な御祈願を成就に導くような修行
をしています。それには魂の力や念力を強くすることが必要なのですが、そういった
力を強くするのが「祈り」なのです。ですから行者は修行中、いかに祈りをあげられ
るかということに日夜、専念しています。というのは、祈りが自分の魂に織り込まれ
ていないと、何万巻の経文を唱えたとしても、その祈りは神仏に届く前にほとんどが
自分の中に吸収されてしまいます。

蛇の倉では通常、般若心経を祈りの経文として唱えていますが、たとえば7巻のうち
1巻だけが神様のところにようやく届き、残りは自分の細胞に入ってしまう。そう
イメージしていただけると分かりやすいでしょうか。誰か病人の方のために『1万巻
の般若心経をあげるので、その祈りの力で病人を助けて下さい』と神仏に祈ることが
ありますが、その場合にも、まずは自分の細胞の中に十分な祈りの力を貯金しておく
ことが必要なんです。そうしてその1万巻の祈りを神仏に受け取っていただく代わり
に、病人を助けていただく、ということをするわけです。

ですから、祈れば祈るほど、祈りの回数を重ねれば重ねるほど祈りの力は自分の中に
溜まり、神仏を動かす念力となります。それが自分の細胞の隅々にまで届いたときに
初めて、ようやくその祈りによって強くなった念力や法力を人のために使えるように
なるんですね。誰かのための御祈願や滝行、護摩焚き、これらはすべて、念力が強く
ないと出来ません。たとえ知識として九字の切り方を知っていたとしても、ただ経文
を口に出すだけ、印を結んだだけでは現実に影響を及ぼすほどの力を発揮することは
不可能です。霊を鎮めたり、災いや邪気から身を守ったりするにもそれなりの念力が
必要です。行者はその念力を高めるために、何万巻も祈りをしていくわけです。


~以上、引用おわり~

インタビュー全文はこちらをお読み下さい。

これまでのインタビュー一覧はこちら



【お勧めの本】

修験道関連の本(出羽三山で山伏をされている星野先達の本。読みやすいです)
『感じるままに生きなさい』


日本人の宗教観を知る本(五木寛之さんのこのシリーズはどれも興味深いです)
『隠された日本 九州・東北  隠れ念仏と隠し念仏』



それでは、また!

(有)テンプルビューティフル メルマガ634号 2017年3月17日配信

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