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0624:太りやすい体質と抗生物質

0624:太りやすい体質と抗生物質

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       ◆◇◆   太りやすい体質と抗生物質    ◆◇◆ 624号
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(有)テンプルビューティフルの光田菜央子です。

前々回の続き、体内微生物のお話しです。

ここでご紹介するものは『あなたの体は9割が細菌』の本からの引用です。


本題に入る前に・・・
お腹の中にいるときには無菌状態だった赤ちゃんが、生まれてすぐに母乳を飲み、その
母乳を消化吸収できるようになるためには、ミルクを分解する腸内微生物がちゃんと
赤ちゃんの腸内に宿ることが必要です。

ミルクを分解できる腸内細菌はどうやって赤ちゃんのお腹に入っていくのか・・・?

そこには驚くべき自然の仕組みがありました。
このあたりのことはブログで紹介しましたので、ぜひこちらもお読み下さい。



そして今日のメルマガでは抗生物質と肥満についての部分をご紹介。
メルマガ用に短く文章を編集しなおしているので、本をお持ちの方はぜひ本文もお読み
下さい。第5章『微生物世界の果てしなき戦い』からの引用です。

普段本を読まない方には、ちょっと読みにくいかもしれません。
時間のあるときに、ゆっくり読んで下さいね。


『1940年代後期、アメリカの科学者たちは思いがけず、ニワトリに抗生物質を与えると
成長が50%近く促進されることを見いだした。戦後の「欲しいものリスト」の上位に安価
な食肉が挙がった。抗生物質によるニワトリへの成長促進効果はまさに天からの贈り物
で、農家はウシやブタ、ヒツジ、七面鳥の飼料に毎日少量の薬を混ぜるだけで食肉家畜
がどんどん大きくなるのを見て上機嫌だった。

農家は、薬が成長を促すメカニズムについても、その結果についても知らなかった。
アメリカでは抗生物質の70%が家畜用に使われているという。おまけに、抗生物質を使え
ば感染症を心配せずに狭い場所に多くの家畜をつめこむことが可能だ。アメリカでは、
この成長促進剤なしに同じ重量の食肉を出荷しようとすると、4億5200羽のニワトリと
2300万頭のウシ、1200万頭のブタが毎年余分に必要になる。

抗生物質が家畜を太らせるなら、それがヒトを太らせないという保証はない。ヒトの
消化器系はブタの消化器系と同じではないにせよ、まったく違うということもない。
ブタもヒトも雑食性で、単純な胃をしており、小腸で消化しきれなかった残り物を大腸
で微生物に分解させている。

抗生物質は若いブタの成長を1日およそ10%早める。農家にとっては育てたブタを2、3
日早く食肉として出荷できることを意味し、何千頭ものブタとなれば莫大な利益をもた
らす。ついでに消費者側のヒトも抗生物質で太るから、おかげで食肉の需要が高まって
いるという可能性はないだろうか?


一部の先進国で65%ものヒトが過体重または肥満だという現状は、ヒトのふるまいだけ
では説明できない。

これまでは、肥満になるのは個人の責任だとして片づけられてきた。だが肥満は抗生
物質により誘発または促進された流行病だと考えれば、無益なダイエットよりも有効な
方法を探す糸口が見つかるのではないだろうか?


ニューヨーク大学のマーティン・ブレイザーらは、抗生物質がマイクロバイオータ(微
生物)と代謝に実際どれだけの影響を与えているのかを調べることにした。

彼らは2012年、若いマウスに低用量の抗生物質を投与するとマイクロバイオータの組成
比が乱れ、代謝ホルモンが変わり、体脂肪量が増えるという証拠を示した(マウスの
体重そのものは変わらなかった)。研究者らは、重要なのはタイミングで、マウスが
幼いときに抗生物質を与えるほど影響が大きいようだと考えた。ヒトを対象とした疫学
的な調査でも、生後6ヶ月以内に抗生物質を投与された赤ん坊は1歳になるまで抗生物
質に無縁だった赤ん坊に比べて過体重になりやすいことが示されている。家畜も同じで
体重増の効果を最大にするにはできるだけ早期に抗生物質を与えはじめた方がいいと
されている。


低用量の抗生物質を与えたマウスのマイクロバイオータを無菌マウスに移すと、無菌
マウスの体重と体脂肪に同じような変化が現れる。このことは、マウスの体重増を引き
起こしているのは抗生物質そのものではなく、微生物の構成比の変化であることを示唆
している。心配なのは、抗生物質の治療を終えてマイクロバイオータが回復したとして
も、代謝への影響が残ってしまうことだ。ペニシリンは小児相手に最も頻繁に処方され
る抗生物質であり、もしマウス実験で示されたようなことがヒトに起きるとすれば、乳
幼児にペニシリンを使うと、その子の代謝を永遠に変えてしまうことになりかねない。

~以上引用おわり~


抗生物質を与えた動物が太ってしまうなら、人間にも同じことが起こっているのでは?
と著者は推測しています。

先進国の場合、医師が処方する1/3は子どもに対して使われており、2歳以下で抗生物質
の治療を受けたことがない子どもを探すほうが現代では難しくなっています。

抗生物質は素晴らしい薬で、抗生物質のおかげで多くの人や動物の命が救われてきまし
た。ですから抗生物質は必要な時に必要な量使われることは重要なことです。

しかし、病気の治療目的以外、あるいは念のためと、必要以上に投与されてしまってい
る現実が畜産業や医療の場で起きています。

抗生物質を与え続けていた肉を食べることの不利益はないのか? 出産時や赤ちゃんへ
の投与が後々どのような影響をその子どもに与えることになるのか?

肥満以外にも乳児のとき抗生物質を投与された子どもはアレルギーになりやすい、他の
症状を起こしやすいことが分かっています。

そのことについて私たちはもっと繊細になった方がいいでしょうね。


抗生物質の投与の影響で太りやすい体になってしまっているのでは?と感じられた方に
朗報が1つ。

食物繊維豊富な野菜や果物、穀物を食べる量を増やすことで、腸内微生物のバランスが
変わり始めることが分かっています。

食物繊維好きの微生物を腸内に増やすことで、たとえ抗生物質の影響があったとしても
その作用をかなり軽減できます。

野菜、ちゃんと食べていると思われている人でも、戦前に人が食べていた量に比べると
まだまだ少ないかもしれません。

ケイシー療法の食事で勧められている野菜や果物の量は「主食」といってもよいくらい
の量ですし、穀物も食物繊維の少ない精白されたものではなく、全粒や玄米タイプを
選んでいきます。


著者はこう書いています。

食物繊維好きの微生物のホームグラウンドである大腸と、その微生物の待機所である
虫垂を備えたヒトの消化器系は、私たちが肉食動物ではないこと、植物を主食にしてき
たことを教えてくれる。私たちが見落としている栄養成分は食物繊維だ。すなわち、
私たちが植物を食べることを忘れていることを意味する。

あなたはあなたの食べたものでできている、とはよく聞く言葉であるが、あなたはあな
たの微生物が食べたものでできている、とも言える。食事のたびに、あなたの微生物の
ことをちょっと思いやってみてはいかがだろう。

あなたの微生物は今日、どんなものを欲しがっているだろう?



『あなたの体は9割が細菌』


こちらは抗生物質が体内細菌にどう影響しているかの本です。こちらもどうぞ
  ↓ ↓
『失われていく、我々の内なる細菌』



それでは、また!

(有)テンプルビューティフル メルマガ624号 2016年12月15日配信

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